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事例1日常会話から得た気づき,日常会話も会合の一つマツダ㈱品質本部品質技術部PT品質技術グループ「アクスルサークル」1.はじめに当社は創立104年目を迎える自動車メーカーで,「あくなき挑戦」の精神を持ち,独創的で魅力ある商品を創造し,すべてのステークホルダーに走る喜びを感じていただくことを目指しています。本事例では,何気ない日常会話から得た気づきが品質改善につながった「アクスルサークル」の活動を紹介します。「アクスルサークル」のみなさん2.事例紹介活動テーマ:「ストラット異音の撲滅」(1)職場紹介~テーマの選定理由私たち「アクスルサークル」は11名で,車の足腰であるアクスルの品質保証業務を担当しています。マツダの品質保証の考え方の一つである100-1=0※の考え方のもと,すべてのお客様に最高品質のアクスルをお届けするため,日々業務に励んでいます。その中で,完成車両のストラットから異音の不具合が多数発生しました。そこで,テーマを「ストラット異音の撲滅」として活動を開始しました。※100-1=0:車100台のうち,お客様の1台は,100分の1台ではなく,唯一無二の1台であり,その1台に問題が発生すれば,お客様にとっての価値はゼロという考え方〔〕会合のポイント①100-1=0の考え方のもと,お客様への影響の大きさに着目してテーマを選定しました。また,テーマに取り上げるほどの大きな問題の解決に取り組むには,メンバーの力を結集することが重要です。そこで,テーマの選定段階から全員参加で全員の意見を出し合うことにこだわっています。(2)現状把握車両の異音発生シーンや生産日,ストラットのロットなどの部品に関する情報収集とストラット構成部品(図・1参照)の組合せを変えながら異音発生箇所を調査しました。その結果,ストラットマウントが異音に関連していることがわかりました。会合のポイント②私たちは,不十分な現状把握によって要因分析以降で手戻りが発生したことや,有効な改善策をとれず不具合を再発させた苦い経験があります。そこで,会合や朝礼では,大型ディスプレイを使って全員で情報を整理・共有し,多くの人の目で抜け漏れのない現状把握を行うことを意識しています。図・1ストラット構成部品10QCサークルNo.753