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推進者のページ2023年共通テーマ〜推進者・推進事務局の役割を理解し,活動を活性化しよう!〜第5回QCサークル活動の活性化マンネリを打ち破れ!推進者のページ小委員会委員長/久野靖治委員/遠藤克義,小川慎一,高岡円,中條武志,野上真裕,山内高はじめに前回まででQCサークル活動とは何か,推進者・推進事務局の役割,活動の必要性,さらには,トップの想いを確認し,活動環境に応じたしくみをつくるのにはどうすればよいかを学んできました。これらを理解していればとりあえず活動をスタートできます。しかし,しばらくするとマンネリの症状が現れ,みんなのやる気が下がってきます。推進者・推進事務局としては,これを打ち破り,QCサークル活動の活性化をはかることが必要です。図・1はQCサークル活動が効果を発揮するメカニズムを表したものです。右端に2月号で説明した,達成すべき3つの理念が,左端にその原動力となる3つの重要要因が書かれています。下から説明すると,【下段】問題・課題があり,それを解決・達成することでお客様の満足向上,組織・社会への貢献が実現できます。【中段】また,チームを編成することで十分な話し合いができ,これによって明るく活力に満ちた職場が生まれます。【上段】さらに,QCストーリーやQC七つ道具などを活用することで,科学的・論理的な考え方・方法を身につけることができ,一人ひとりの能力向上・自己実現が果たせます。これら3つの流れが密接に絡み合い,相乗効果を生み出す点が,QCサークル活動の醍醐味です。この図が理解できると,推進者・推進事務局としてマンネリを打ち破るうえで何がポイントとなるのかも自ずと見えてきます。今月号では,下図の3つの流れに着目して,QCサークル活動を活性化させるための具体的な方法や事例を紹介したいと思います。・人間として向上したい・よりよい仕事をしたい・第一線の職場の人の集まり・QCの考え方や手法の勉強・勉強したことの活用・実践・合理的なものの見方,科学的な手法,問題・課題解決能力が身につくメンバーの能力向上・自己実現・価値観の共有・実務についての十分な知識と経験・お互いによく知り合った仲間・学び合い・能力向上・自己実現・十分な話し合い・チームワーク・相互に啓発する明るく活力に満ちた生きがいのある職場・科学的なアプローチ・新たな気づき・達成感の共有・職場の中のいろいろな問題・課題・問題・課題の明確化・取り上げるテーマの決定・要因の解析・対策の検討と実施・問題・課題の解決お客様満足の向上および社会への貢献図・1QCサークル活動が効果を発揮するメカニズムQCサークル活動(出典:QCサークル本部(1997):「QCサークル活動運営の基本」,図1.1に一部加筆)5月号のキーワード問題・課題を見つける工夫を促進(1.1)方針管理・日常管理と結びつける(1.2)上司の積極的なかかわりを促進する(1.3)チーム編成の4つの方法(2.1)()内は章番号横断型・時限型のチーム編成を促進(2.3)一連の手法をパッケージ化して提供(3.1)一人ひとりが学ぶことを支援する(3.2)人,チーム,組織の能力を評価する(3.3)28QCサークルNo.742