QCサークル 2022年7月号(No.732)


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QC手法その1【チェックシート】を上手に使おう1.チェックシートとはデータの採取や整理を容易にしたり,点検や確認を漏れなく実施できるよう,あらかじめ様式を決めて記録する表や図のことを,チェックシートといいます。チェックシートには,大きく分けて「調査・記録用」と「点検・確認用」の2種類があります。「調査・記録用」のチェックシートは,データの採取や整理を容易にするために使用し,「点検・確認用」は,点検や作業の実施確認のために使用します。どちらのチェックシートも,使用する目的に応じて項目やチェック方法を決め,/,正など)ておき,記録は主にマーク(で行うのが一般的で,作業中であっても容易に記録できることが望まれます(図・2参照)。2.チェックシートの活用場面(1)調査・記録用チェックシート図・2チェックシートの例改善活動では,はじめから特定の原因に的を絞って活動できるケースは少なく,発生している問題を大きく分類し,改善すべき優先度の高い順に活動していくのが一般的です。そのため,現状がどのような姿なのかを簡単かつ正確に把握するために,作業者が現場で容易にデータ採取・整理できる記録用紙として,チェックシートを使用します。調査・記録用チェックシートの代表的な種類を表・1に示します。種類表・1調査・記録用チェックシートの代表的な種類活用場面の例不適合項目別チェックシート度数分布調査用チェックシート欠点位置調査用チェックシート不適合原因調査用チェックシート不適合の発生状況など,現状把握をする際に使用発生している不適合の内容により,あらかじめ項目に分け,不適合の発生(発見)の都度,該当する項目にマークを入れる寸法データなど,計量値のばらつきを確認する際に使用最終的にはヒストグラムを作成し,ばらつきの程度を正確に把握するが,記録しながら簡単にデータの分布を確認することができる製品の欠点と発生位置の頻度を把握する際に使用調査したい製品のスケッチ図や展開図,図面を用いて欠点位置を記録し,どの場所にどんな欠点が発生するかを確認することができるいろいろな不適合原因を把握する際に使用作業者,機械,日にち,時間など原因となりうる要素を網羅して記録し,不適合がどのような要素に集中しているのか確認することができる出典:『QCサークル』誌2022年4月号連載講座参照10QCサークルNo.732


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