QCサークル 2022年7月号(No.732)


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体験事例1(%)100708812345929683698755025190.60.81.20.60.8図・5紙梱包メーカ別n=23【2019/8〜2020/1】排出量(1日平均)その他K社N社T社S社M社焼却時のCO2排出量は1,320㎏/年にもなります。これは車が地球を半周した時のCO2排出量に相当します。大きな問題です。ほかにも作業工数,開梱に使うハサミによる安全上の問題がありました。排出量(㎏)05201510図・6紙梱包開梱作業の流れまた,過去には外観からでは中に部品が入っているのか判別しにくいため,紙ごと部品を廃棄してしまうなどの問題が発生していました。さらに,M社でも紙で梱包するため多く紙梱包時間【1日平均】【2019/12/16〜2019/12/20】(分)1,00077100小山工場城工場コマツ物流図・7M社の紙梱包作業時間521800600400200梱包時間の工数を費やしていました(図・7参照)。問題をまとめると表・1のようになります。これにより紙梱包に改善を進めることにしました。表・1問題のまとめ項目SLQDCE状態ハサミ使用を誤るリスク部品をゴミに混ぜてしまう企業イメージを低下させる部品を落下させる開梱時間ゴミ袋移動時間M社の梱包時間M社の梱包材代緑が減ってしまう数値確認部門:19㎏/日使用頻度:10回/日さわやかサークル部品廃却:2件/年さわやかサークル排出量さわやかサークル部品落下:7件/月さわやかサークル開梱時間:135分/日さわやかサークル移動時間:21分/日さわやかサークル梱包時間:521分/日調達梱包材代:400円/日調達木量さわやかサークル:86本/年判定NGNGNGNGNGNGNGNGNG目標設定・活動スケジュール目標はM社納品の紙梱包をゼロにすることとしました。計画は4ヵ月とし,ステップリーダーにはリーダー経験者を,サブリーダーにはリーダー未経験者を任命してステップリーダ制で行いました。また,当初よりM2022年7月号35【梱包材があることで起こりえる問題】項目別件数内訳出るつ「SLQDC+E」に多くの影響がある図・3梱包材があることで起こりえる問題*学びどころ*職場にとって重要な7大任務(品質・コスト・納期・環境・モラル・安全・生産性)と同じ意味を持つ会社の行動基準に沿ってテーマ選定をしており,職場をよくしようという決意が伝わってきます。また,任務に優先順をつけて活動してきたことも参考になります。現状把握梱包材は大きく分けて段ボール,紙,ビニールの3種類があります。まずはその排出重量を調べました。排出重量が一番多いのは段ボールでしたが,これは課全体で取り組んでいるので,別の見方で分析してみたところ,納入数,開梱工数ともに紙が一番多くを占めていました(図・4参照)。納入数【1日平均】n=2,460【2019/8〜2020/1】(%)開梱工数【1日平均】n=279【2019/8〜2020/1】(%)1005755050298%87%5その他31段ボール61%73ビニール170紙(分)250200150100500100755050298%93%153462%76827その他131段ボールビニール紙(アイテム)2000150010005000755050293%85%4その他7ビニール53%23紙38段ボール40200(㎏)160排出量【1日平均】n=72【2019/8〜2020/1】(%)1005排出量【1日平均】納入数【1日平均】開梱工数【1日平均】図・4梱包材の排出量,納入数,開梱工数紙梱包は多品種,少量で手のひらサイズの小物に対し行われています。そして,紙梱包による排出重量は,M社が80%を占め一番多くなっていました。また,M社からの納品数は,日によって変動しますが数が多く,1,000~1,600個にもなります(図・5参照)。次に,SLQDC+Eの視点で作業工程を観察し,問題を洗い出しました(図・6参照)。まず環境上で問題となる紙の廃棄量ですが,


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