QCサークル 2024年4月号(No.753)


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推進者のページ小委員会上期委員長/佐藤直人委員/石田太,木部和彦,久保田智広,佐藤文哉,志村嘉男,山内高第4回優良事例を上手に社内展開する工夫はじめに今回は「優良事例を上手に社内展開する工夫」について考えてみます。多くのサークルのみなさんは,自職場の問題や課題をテーマとして取り上げ,改善の手順に沿って活動を進め成果を上げると同時に,リーダー・メンバーのレベルアップと活動を通じた職場のコミュニケーション向上を実現しています。そうした活動の成果は,報告書や発表資料にまとめて報告会や発表会の場でPRをすることで,経営者・管理者層に活動内容を評価してもらい,講評によるアドバイスや激励,表彰により活動が認められ褒めてもらうことによって,QCサークル活動のモチベーションアップをはかることができます。一方で社内・社外の報告会や発表会では,他職場・事業所,他企業・異業種の多種多様な問題や課題を改善した,優秀なサークルが集まる貴重な情報提供・情報収集の場です。企画または参加する社内・社外の報告会や発表会を有効に機能させることで,最新の技術・技能の改善事例や,職場環境の変化に対応したサークル運営の工夫といった優れた点を各サークルが自職場に持ち帰り,次の活動で真似てもらうことが可能となります。社外の優良事例を取り入れること,あるいは社内の活動成果を他職場へ展開させることは,推進者・推進事務局としての大きな役割でもあり,活動を活性化させるために必要なことです。実際に工夫された事例を参考にして,「上手に社内展開」をしてみてください。1.優良事例を社内展開する1.1優良事例を社内展開する目的サークルのみなさんは,職場の問題・課題をテーマとして取り上げて,限られた時間や資源の中で目標達成に向け活動を進めています。QCサークル活動を進める中では,テーマの選定方法や手法の使い方,会合時間の取り方や資料のまとめ方といったQC手法や運営面に関連する悩みとともに,固有技術や専門知識の部分で悩み,活動が停滞することがあります。悩みを解決する一つのきっかけとして,他サークルの情報を入手することで,活動の停滞を防止することができます。また,企業・団体にとっては優良事例を関係部門に展開することで,一つのサークルにとどまっていた成果を組織内に波及させることができ,QCサークルの基本理念の一つである「企業の体質改善・発展に寄与する」の実現につながります。1.2優良事例を社内展開する効果優良事例を社内展開することで,「発表側のサークル(情報提供側)」と,「取り入れた側の2024年4月号23推進者のページ2024年年間テーマ推進者・推進事務局のアドバイスでQCサークル活動を楽しく進める工夫活動の悩みを解消やる気をUP!活動のレベルUP!効果的な展開活動負担の軽減活動に夢を与える


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