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特集活性化するリーダーシップとは?~本当のリーダーシップって何だろう~2020年からのコロナ禍で職場を取り巻く状況が大きく変わり,従来とは違う枠組みや職場内の対応が求められてきました。QCサークル活動(小集団改善活動)を進める時にも,なかなかメンバーが一堂に集まれなかったり,改善のスピードが遅くなったりして,思うように改善が進まなくなっていたことを経験したことと思います。そんな時期のQCサークル活動に対しては,サークルリーダーや推進者のみなさんの判断でメンバーの進む方向をしっかり示す必要があります。また,時間をかけて結論を出していく場合は,メンバーや周りの人とよく相談して助言などを与えながら,サークルの進むべき方向を示してあげることも重要だと思います。こうしたリーダーシップを発揮する場面はいつも同じではないので,つねにメンバーや職場内でのコミュニケーションを密にして情報共有しながら活動を前に進めていくことを心がけたいものです。QCサークル活動は,職場における製品・サービス・仕事の質の管理・改善を行う活動ですが,職場の人財育成にも有効な活動となります。この活動を通じて個人のスキルアップが確認できれば達成感や満足感が得られ,活動が活性化されていることにつながると思います。その活性化のためには,サークルリーダーや推進者だけでなく,メンバー一人ひとりが役割を持ち,その場面でリーダーシップを発揮することも更なる活性化につながることと思います。今回の特集では,「活性化するリーダーシップとは?〜本当のリーダーシップって何だろう〜」というテーマに対して,サークルリーダーや推進者がリーダーシップを発揮し,QCサークル活動が活発に行われて大きな成果につながっている事例を紹介します。今後の参考にしていただき活性化につなげていただけると幸いです。◇事例1ベテランと若手のペア活動や工場全体を巻き込むためにリーダーシップを発揮日産自動車㈱追浜工場「PKサークル」◇事例2職場を超えてメンバーの気持ちを一つにし,全員で活動できる仕組みづくりタカノ㈱ファニチャー部門「SUNサークル」◇事例3度重なる困難を乗り越え輝きを取り戻した新リーダー奮闘記日産自動車㈱栃木工場「IEサークル」◇事例4自ら考えて行動できる人材育成を学び,自分も成長トヨタ紡織㈱刈谷工場原田広文さん(佐藤直人)関東編集小委員会12月号特集メンバー委員長/佐藤直人委員/木部和彦,志村嘉男,林千佳2023年12月号9