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QCサークル活動は,取組みを進める中で学び,苦労して目標達成することでやりがいや満足感を得ることができます。発表大会についても決して「順位を競い合う,賞を獲得する」ことが目的ではありません。発表大会の意義(目的)をあげると,以下の通りです(図・1参照)。発表する側話すことの能力向上と自信まとめることによる活動記録と反省認められることによる達成感次への意欲発表内容●職場への貢献●活動の取組み方●問題(課題)解決の仕方●活動運営の仕方●工夫や苦心談など聞く側レベルアップや悩み解消へのヒントを得る。良い点の呼吸視点の拡大理解他職場・他社事例の視野の拡大図・1発表大会で得られるもの出典:山田佳明編著,須加尾政一・山内高共著『QCサークル発表の基本と実践』,日科技連出版社20201)活動し認められることによる達成感・喜びを味わい,今後の活動意欲へつなげる2)人前で話すことへの能力向上と,自信を作り出すことができる3)活動内容をまとめることにより,よかった点,悪かった点に気づくことができる4)他サークルの活動報告からヒントを学び,自分たちの活動へ真似ることができる5)他職場の活動に対する情報入手によって,知識と視野が広がる推進者・推進事務局は,こうした目的が実現できるよう,時には裏方となって先回りしたしかけを打ち,時にはまとめ役としてリーダーシップを発揮できるよう,日頃からスキルアップをはかっておくことを心がけてください。1.発表大会の意義(目的)2.QCサークル社内発表大会の企画・運営のポイント推進者・推進事務局の大きな役割の一つである「発表大会の企画・運営」ですが,各組織によって規模や体制,予算,場所などに違いがあります。活動報告の作成や発表大会が形式化しないように注意し,サークルが頑張った成果を上司・仲間が称え合い,発表者が達成感を味わえるような大会となるようにしてください。一般的な基本スケジュールを図・2に示し,その中から押さえておきたい企画・運営のポイント,さらにメリットを生むような工夫を紹介します。2.1社内発表大会の準備で考えること①前回大会の反省に基づく大会実施計画の立案QCサークル活動は,職場の仲間が継続的に取り組むことを基本としていますので,その成果を発表する大会も継続して実施します。前回までの大会レビュー(残った反省や改善点)を検討するとともに,社内活動推進計画に沿って実施計画を立案します。②大会開催までの実施項目と進捗管理発表大会開催に向けた具体的な実施項目やスケジュールをあげ,進捗状況を関係者で共有します。対象者が多く規模の大きな大会であれば,「大会実行委員会」のような組織体制を確立して進めることをお勧めします。③魅力的な大会企画内容の検討社内発表大会を“イベント”と呼ぶことは避けたいですが,業務的に処理するだけでは,人間性を尊重し全員参加で行うQCサークル活動にふさわしくありません。発表者,聴講者が「次回も参加したい!」と発表大会を魅力的なものにするためには,楽しさの要素を含めることも必要です。事前に発表大会を社内周知させる工夫,発表大会当日の催し(特別企画,懇親会他),プログラム構成や会場を盛り上げる工夫などを検討してください。24QCサークルNo.746