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特集アンチな意見をヒントに,活動を工夫してみよう!2023年7月末現在,62,693サークルがQCサークル本部登録をし,約575,541名の方々が改善活動に取り組んでいます。QCサークル活動の意義と必要性を理解し,幅広い品質(QCDSME)の維持と向上に努めている仲間の多さに,改めて心強さを感じますね。しかしながら,どのような組織や活動においても,少なからず存在するのが“アンチ”な考え方やとらえ方ではないでしょうか。私たちのQCサークル活動に対しても,「嫌い,性に合わない,面倒くさい,難しい,やりたくない」など,非協力的で後ろ向きな意見も聞かれます。それが,メンバーに影響を与えたり,活動の妨げになっているといったケースもあるようです。みなさん,もしもこのような残念で困ったアンチな意見を耳にした時,どのように対応し,どのように解決の糸口を見つけていきますか。ここで,活動の意義や必要性あるいはメリットを,正論として説得に当たることはタブーです。水かけ論になりかねません。特に,上から目線で“会社の方針だからやるべき”は避けましょう。まずは,アンチな意見の根底にある理由(活動実態)を聞き出してみましょう。たとえば,発表資料の作成・会合の仕方・メンバー構成・上司のかかわり方・役割分担など,QCサークル活動の,どの部分に不満があるのかを具体的に知ることです。そのうえで,同じ職場の仲間であることを念頭に置き,嫌いだ!やりたくない!難しい!意義が…必要性が…メリットが…発表資料は…テーマは…会合は…×水か論論反け正論≠ファンアンチ「なるほど。一理あるね。そうかも知れない」と,解決策(仕組みやしかけ)を考えてみましょう。目標は…教育は…活動しやすい環境づくり活動の仕方を少し工夫してみると,意外にも自然体で受け入れられ,目線を合わせることもできます。現状のままにするのではなく,アンチな声を活かした環境にして,参加の扉を開くようにしましょう。今回の特集では,「アンチな意見をヒントに,活動を工夫してみよう!」と題して,アンチな考え方・疑問・苦言などと,これらを受け入れることのできる活動の工夫事例(活動しやすい環境づくり)を紹介します。「よくあるアンチな意見」と「私たちはこのような活動をしています」という記事構成で記述しています。みなさんの身近で,アンチな意見に困っている時の“処方箋”として参考にしていだたければ幸いに思います。(鈴井正巳)東海編集小委員会9月号特集メンバー委員長/八木雅弘委員/今枝いち子,遠藤克義,奥山淳,河島和美,櫻木善仁,鈴井正巳,鈴木徹,鈴木則子,萩原璃紗,藤田武彦2023年9月号9