QCサークル 2023年8月号(No.745)


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推進者のページ2023年共通テーマ〜推進者・推進事務局の役割を理解し,活動を活性化しよう!〜第8回ベテランサークルを活き活きさせるための推進者・推進事務局の困りごととその解決策推進者のページ小委員会委員長/久野靖治委員/遠藤克義,小川慎一,高岡円,中條武志,野上真裕,山内高はじめに今月号では,6月号から続く“ピヨピヨ”,“中堅”に続く「ベテランサークル」の特徴,抱えている問題や指導・支援のポイントについて解説していきたいと思います。※本誌ではサークルレベルによりベテランサークルを次のように考えました。ベテランサークル・サークル結成後10年以上,社内・外での発表経験もあり,他サークルを牽引する立場・世代交代の時期でもあり,年配者と若者の二極化が進んでいる・問題意識は高いが進め方がワンパターンとなり,以前の活気にも陰りが見える・実力は備わっているが活動にマンネリ化の傾向があり,最近は達成感が薄い1.ベテランサークルの特徴と指導のポイントベテランサークルは,本来であれば社内の他サークルを牽引する立場にあります。レベルはそこそこあるだけに改善も無難にこなしている一方,表面的な活動となり,達成感が薄くマンネリ化が進んでいることはよく見受けられる姿です。ベテランサークルの底上げには,推進者・推進事務局がサークルの状況を把握してその原因を探り,サークルに自覚・認識するよう求めるとともに,その原因を取り除くことが大切です。そこで,レベルがそこそこでマンネリ化が進んでいると見られるベテランサークルの特徴を,3つのパターンに分類してみました。ベテランサークルの特徴(1)“ベテラン”が主導で進めて,若手や中堅の活躍の場があまりない(2)若手や中堅に任せっきりで“ベテラン”はあまり関与しない(3)“ベテラン”は長年の活動に満足して,新たなことを求めていないベテランサークルといえどもメンバーの入替りもあり,構成は若手や中堅,また経験の多いベテランのメンバーもいます。分類した特徴にもあるように,ベテランがサークル活動に大きく影響を及ぼしていることは避けられない事実といえます。しかし,マンネリ化したベテランサークルのベテランも,最初からそうではなかったはずです。では,なぜそうなったのかを掘り下げてみると,それぞれの“ベテランの思い”がわかってきました(図・1参照)。2023年8月号23


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