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特集ニューノーマルに対応した研修会運営の工夫~ここまでできる・やれる・やってみる~4月は新年度の始まりです。大学でも3月の卒業式では,期待に胸を膨らませている学生もいれば,すでに入社が決まり勤務先の近くに住居を移転し,戸惑いながらも頑張っている話を聞きます。みなさんの職場でも,4月から社会人として,また最近では転職して,新しい職場で頑張るという意気込みにあふれている人も多いかと思います。今回の特集は,「ニューノーマルに対応した研修会運営の工夫~ここまでできる・やれる・やってみる~」です。2020年からのコロナ禍で,従来とは違う枠組みまたは緊急対応の中で,研修を含む人材育成に取り組んでいることと思います。教え方や教材配布,一つとってみても,メリット・デメリットの両方があり,「本当にこれでできるだろうか」と不安に思っている人も多いのではないかと思います。本特集では,企業,病院,QCサークル中国・四国支部の各地区で行われていることをベースに,ノウハウや工夫を提示しています。本特集において,事務局,講師のそれぞれの視点から,悩みとその解決策についてわかりやすく紹介いたします。また,ニューノーマルでの工夫について次の4つの観点を含めて述べています。a)従来の方法にこだわったことb)新しい試みc)a)とb)のハイブリットd)改善を繰り返しているコト・モノそれぞれ,主に2ページを一事例とし,a)-d)などを紹介します。事例では,予測や実際に行って,問題を認識、発見しています。これは「未来人材ビジョン※」の56の能力などに対する需要で「問題発見力」が一番に挙げられていることからも重要性がわかります。ニューノーマルに対応することについて,どのような職場でも,最初から「すごい!」職場はありません。一つひとつ改善し,階段を登るように一歩ずつ向上していくものです。また当たり前のことですが,初めての組織はゼロからのスタートです。それこそ,よい意味でのtrialanderrorを繰り返し,向上していきましょう。まわりの方もあたたかく見守り,励ます風土も重要です。今回の特集を通じて,QC的ものの見方・考え方,QC的問題解決法の重要性が認識されることと思います。すべての人が振り返り,変化に対応する」組織風土が大切ではないでしょうか。これこそが,「課題発見・解決力」,「創造性(力)」の醸成・育成の場となり,QCサークルに大変重要な力です。今回の特集,特に事例を通じて,企業組織内,各支部・地区内での更なる能力向上に役立てていただければ幸いです。(西敏明)※未来人材ビジョン:経済産業省(2022年5月)https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001.html中国・四国編集小委員会4月号特集メンバー委員長/西敏明委員/大路邦彦,岡昭典,亀山薪太郎,津川智一,堤博幸,福永健司,宮田亜希子,安井雅人2023年4月号9