QCサークル 2023年3月号(No.740)


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1.人も育ち,経営に貢献できるQCサークル活動へ向けて最近の企業経営を取り巻く環境は,一段と厳しさを増してきています。したがって,これからのQCサークル活動は,時代の変遷とともに,あり方・進め方の見直しを行い,経営者・管理者の期待や要望,企業・職場の激しい環境変化に十分応えていくために,人間的側面(明るい職場づくり,良好な人間関係の形成,人材育成,自己実現,自主性など)を活かしながら,企業的側面(業績・収益の向上,管理・改善,職場の活性化など)との両面を満たす活動にしていく必要があります。テーマ選びにおいても,トップダウン(経営課題・部門課題など)とボトムアップ(自主テーマ)の融合で取り組むようにします。QCサークル活動のあり方・進め方の概要を表・1に示します。太字部分のように,トップの想いをどうQCサークル活動に反映させるかが,推進者・推進事務局として重要となってきます。表・1QCサークル活動のあり方・進め方の概要項目目的・ねらい進め方リーダー編成テーマ水平展開成果の報告QCサークル活動のあり方・進め方・業績・収益の向上(経営に貢献)・人材育成・自己実現(市場で通用する人材づくり,自分の雇用を確保する,改善能力(固有・管理技術)の向上)・職場の活性化(活動の成果が見える)・経営者・管理者の要請に応えられる活動・管理者は重要テーマ解決のための積極的な指導・支援・挑戦的な目標で,スピードのある活動・QCサークルメンバーの互選,または管理者の指名(最適任者を選ぶ)・全員参加の個別サークル・連合(合同,共同,協同)活動・テーマ型(プロジェクト)活動(はじめにテーマありき)・職場内,部課内・間の重要テーマ・改善効果の大きなテーマ・方針管理からくるテーマ(管理者はテーマを明示しメンバーの協力を得る,管理者も必要に応じ参加する)・水平展開推進委員会を設け全社的に展開し,その実績は全社事務局から経営会議にて報告する・定量的な分析(効果金額,アウトプット金額/インプット金額)による経営者への報告考え方の基盤・トップダウンとボトムアップの融合でTQMの一環である活動出典:QCサークル推進者コーステキスト(P.278)日本科学技術連盟より抜粋24QCサークルNo.740


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