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推進者のページ2023年共通テーマ〜推進者・推進事務局の役割を理解し,活動を活性化しよう!〜第3回トップの想いを具現化する推進者のページ小委員会委員長/久野靖治委員/遠藤克義,小川慎一,高岡円,中條武志,野上真裕,山内高はじめに2月号の“改めて問う「QCサークル活動」の必要性”の中でも触れましたが,近年の変化の激しい時代(VUCA)における変化対応力をつけるうえで,全員参加のQCサークル活動(小集団改善活動)は非常に重要です。たとえばコロナ禍であっても,これまで身につけた問題解決力を武器にして,在宅勤務への移行,業務のペーパーレス化,三密を回避したQCサークル活動の工夫,オンラインでの大会運営など,困難を力強く克服している取組みや,会社の戦略に合わせ工場のDX化に徹底的に取り組んだ事例など,数多く見聞きします。このように人材育成,組織能力向上に重要なQCサークル活動を永続的に活性化させるためには,トップ※はサークルと一体になり,改善活動がしやすい環境やリソース(人・モノ・金)を整えること,サークルは経営方針・経営戦略に沿ったテーマに積極的に取り組むことが重要です。それらを支える推進者・推進事務局は,「人づくり」,「職場の活性化」への取組みに加え,トップにQCサークル活動の有効性を継続的に伝えるとともに,サークルメンバーに対し経営方針・経営戦略を噛み砕いて伝え,トップの想いを活動に乗せるように働きかけることが大切です。今号は「トップの想いを具現化する」をテーマとして,具体的にどのようにトップとのコミュニケーションを行うか,サークルをはじめとする関係者へどのように伝えるかを,具体的な事例を交えながら解説していきます。※トップ:説明の中で使用するトップとは企業の経営者(代表取締役),役員(取締役),団体・組織の代表者などを指します。3月号のキーワードQCサークル活動のあり方・進め方(1)関係者の役割(1)組織方針・計画の理解(2.1)トップの想いの確認(2.3)QCサークル活動方針・計画の策定(2.4)トップを巻き込む(2.6,2.10,2.11))内は章番号(トップから方針の発信(2.6)トップ診断(2.10)トップの大会・懇親会への参加(2.11)トップへの成果報告(2.12)「想い」を「思い」へ(まとめ)トップに企画を通すコツ(まとめ)2023年3月号23