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A:サークル会合記録作成における工夫と知恵事例2活動ステップに沿った資料の作成1.Question年1回,社内発表会を開催していますが,多くのサークルから「発表資料を作成する時間が取れない」,「発表資料を作成するのが,めんどうだから発表はしたくない」という声を聞きます。何かよいアイデアはないでしょうか。2.Answerグローリー㈱は,発表資料の作成時の負担を少しでも減らすために,従来の「テーマ完了報告書」(Excel版A3サイズ2枚)PowerPoint版を作成。問題解決型・課題達成型・施策実行型の3パターンあり,各スライドの枠外にそのステップでの進め方や重要ポイントも記載しました(図・1参照)。3種類(問題解決型・課題達成型・施策実行型)①「ありたい姿」・「現在の姿」→ここまでの内容を「攻め所選定シート」に記入する。②①から「ギャップ」を考える→なぜ「ありたい姿」を実現できないのか?項目ごとにギャップ(差)が生まれた原因を考え,記入する。③「攻め所(着眼点)」を考える→「ギャップ」をなくすには,何をすればよいのか?項目ごとに,“方策や手段”を考えます。•ギャップの大きさ、現在の職場の強みに着眼し,固有技術を考慮。★重要★考える攻め所は,方針・方向性を示すレベルにとどめること(具体的にしすぎない)。④③に対し,期待効果」の大きさを重みづけ。大きいものを選定。(前提条件を考慮)ステップごとに重点ポイントをナビゲーション図・1QCサークル「テーマ完了報告書」フォーマットのPowerPoint版(1)工数削減の面から①図表を含む発表資料の作成工数の軽減②活動記録や「テーマ完了報告書」として流用③部署内などの報告資料として流用(2)問題解決力の向上の面から①テンプレートを使用することで,問題解決の基本ステップに沿ったまとめが可能②各スライドの枠外に,そのステップでの進め方や重要ポイントを記載なお,問題解決型・課題達成型・施策実行型の各手順を学べるテキスト的な役割も果たします。工夫のポイント従来の報告書(Excel版A3サイズ2枚)は,要旨を第三者にも理解できるレベルで完結にまとめることの訓練としては大変有効です。今回の取組みは問題解決の手順やそのステップごとに重点ポイントも学べ,特に初めて発表資料を作成するサークルにおすすめです。徐々にサークルの成長に合わせ,型にはまり過ぎないよう,サークルならではの特徴や独創性を出すことも大切です。資料作成は,メンバー一人ひとりの「頑張り」を後世に残し,周りに知ってもらうよいチャンスととらえてはいかがでしょうか。(名倉三加代)2021年11月号11