>> P.8
運営・推進のページ2021年共通テーマニューノーマル時代のQCサークル活動事例編(その2)QCサークル近畿支部新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大によって私たちの生活や職場活動にも大きな変革が生まれました。筆者の関係する大学教育においても,ほとんどの授業がパソコンや携帯電話などの情報通信機器を活用したリモート方式になり,学生たちの質問はチャット形式で受けつけるというものに大変身し,学生個々の顔を見ることなく,授業は進行しています。みなさんの場合も,デスクワークを中心とする職場では会社に出社することなく在宅勤務でのリモート方式が定着し,会議や打合せ,業務が推進する状況になっているのではないでしょうか。たとえば,製造現場における2直勤務体制,あるいは医療・福祉領域における昼夜勤が混在する職場など,それぞれの職場における気づきや問題点を対面方式による数分間の「業務引継ぎ」を行っていたことや,昼食休憩時のメンバーとの団らんの中で,疑似的な「QCサークル活動」を行うことでQCサークル活動の停滞を防止してきた工夫が崩壊し,サークルリーダーや推進事務局は,QCサークル活動の更なる推進・活性化に危惧されていることと思います。しかし,職場や全社におけるQCサークル発表大会のリモート化によって,「録画された発表会の風景をいつでも,どこでも見ることができる」ということが“発表大会における飛躍的な参加率の向上”につながった,あるいは品質管理に関する社内研修会を「いつでも,どこでも参加できる」という自由さから,“受講生の飛躍的参加率の向上”や“繰り返し学習の可能性向上”などにつながったなど,様々なメリットにも気づかされたことと思います。さらに,家庭においても,在宅勤務の増加で,帰りに一杯飲んで帰ることが減少したことによって,家族団らんの機会が増加するなど,思わぬ恩恵に気づかされた方もいるのではないでしょうか。さて,今月は,コロナ禍のもと,あるいは新型コロナウイルス感染症終息後のニューノーマル時代における新しいQCサークル活動のヒントになるQCサークル近畿支部内の1地区と2社における知恵と工夫について,3事例をご紹介します。それらは事例1.危機管理対応の作成(QCサークル近畿支部・兵庫地区)事例2.つながりを大切に。会わずともできるQCサークル活動(理研ビタミン㈱)事例3.オンライン・オンデマンドを用いたデジタルコンテンツの充実によるQC検定研修会の確立(フクムラ仮設㈱)です。ぜひ,通読いただき,みなさんの参考にしていただければ幸いです。(猪原正守)24QCサークルNo.721