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会出場は,現地メンバーの最大のモチベーションとなっています。■スキルの維持向上とモチベーション中国の場合は,積極的な国民性もあり,推進や運営などは日本よりも継続性があり,着実に進みました。これについては,導入当初から,各拠点トップおよび拠点推進者の理解をしっかりと得ることができていたのが,根底にあると考えています。このような背景のもと,推進本部は,推進支援そのものではなくスキルの維持向上に焦点を置きました。高いレベルで改善を継続することが重要と考え,各拠点にプロセス改善指導員(インストラクター)を育成しました。育成にあたっては必ず現地に足を運び,それぞれの拠点に合ったやり方で仕組みの定着をはかりました。指導員の資格は,QCストーリーや手法を理解し,サークルを直接指導できることです。さらに指導員は,QC検定合格やサークル指導件数などの実績により上級指導員(上級インストラクター)へ昇格し,新たな指導員の育成にも力を発揮します。本制度は人事評価とも連動し,現場メンバーのモチベーションのアップにつながりました。海外展開にあたっては,やはり物理的な距離が離れていることと言語の違いの課題がありました。これに関しては,活動が定着しスいてキルが一定のレベルになるまで現地に赴の支援に徹しました。これにより現地メンバーとの一体感が得られ,通訳を介した教育の不自由さへの理解や言葉のニュアンスの違いへの理解を得られるなど,逆に未来につながるよい人間関係の基礎を築くことができました。おもむ特集グローバル展開あれこれ!■風土・文化の違いを認める海外はそれぞれ地域独特の風土を持っています。特に,前に出て話すのをためらわない,成果を強くアピールする気概などは,控えめな日本ではあまり見られないものです。発表ありきではない方針で運営を目指す推進本部にとっては,少し方向性が異なるわけですが,日本式を押しつけず,拠点ごとの特色を活かすこと,現地の積極性を最大限に発揮させることを優先しました。中でも,拠点ごとの特徴が出て違いがぶつかり合う発表大会の運営は,中国各拠点の持ち回りとして現地中心の運営を心がけ,審査などのポイントのみ支援を行っています。その結果,発表大会開催時の全拠点長においての決意宣言や各種交流イベントの企画など,活発な運営となっています。さらに,海外では,発表に対する質疑応答の時間を大切にし,活発な交流がはかられるなど,日本側としても学ぶべき点は多いと感じています。中国での発表大会の様子また,日本では形骸化しつつある改善提案制度についても中国では根強く残り,全員参加の風土の醸成に大いに寄与しています。この継続の力は大きな強みとして残していきたいところです。■トップの理解とコミュニケーション海外推進にあたり,スタート時の工夫を除けば,推進・運営そのものについては大きな苦労はありませんでした。これは,各組織・拠点のトップの理解と協力があったからと認識しています。生産現場が大切にしている「モノづくりはヒトづくり」の理念とプロ2020年12月号11