QCサークル 2020年8月号(No.709)


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特集『いつでも/どこでも/誰とでも』いつ/も誰でも—QCサークル活動の拡がりを夢見て—新型コロナウイルスの蔓延を契機に,私たちが長年培ってきた多くの価値観を大きく転換せざるを得ない状況が,世界的規模で鮮明化してきました。当然,私たちが進めてきたQCサークル活動もその例外ではなく,大きなパラダイムシフトが求められています。ただ,ここで留意すべきことは,決してマイナス方向へシフトするのではなく,よりプラスの方向にシフトしていこうとする姿勢を失ってはならないということです。ともすると,あれもダメ,これもダメと,制限/制約される話ばかりが先行するため,どうしても後ろ向きの考え方が強調されますが,むしろ今回の世界的危機を人類が進歩するためのよきチャンスととらえて前向きに発想することが大切でしょう。そこで今月の特集では,今まで当然のように思ってきたQCサークル活動の価値観,考え方,常識,ルールみたいなものを取り払い,いつでも/どこでも/誰とでも,何の気兼ねもなく楽しくできる,そんなことを自由に発想してみたら,一体どんな新しい世界や素敵な夢が描けるか,小集団改善活動が持つ無限の可能性はどこまで拡がっていくか,そんなことを少し大胆に取り上げてみることにしました。拡がりの要素としては,時間/場所/状況/空間/人物などが考えられたので,こんな時間/そんな場所/あんな人たちと一緒にQCサークル活動を展開したらきっと面白いだろうなどといったイメージを膨らませてみました。構成としては,自分たちの身の回りで起きている身近な事例をもとに,QCサークル活動の拡がりの可能性をマンガチックな一つのストーリーに仕立て上げ,それを通じて運営面/推進面のキーワード(QCサークル活動の拡がりを高めていくための知恵や工夫)を抽出し,それらを整理/集約/一般化してみることにしました。本特集によってQCサークル活動がより楽しく,かつ役に立つ方向に進み,それを通じてQCサークル活動に関係するすべての人たちの能力向上や,職場の活性化に貢献していく一助となればこの上ない喜びです。(光藤義郎)関東編集小委員会8月号特集メンバー委員長/光藤義郎委員/木内正光,野上真裕,花田真一2020年8月号9


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