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事例1共通の目標を持ち,一体感の向上をはかりましょうBefore会議室にて目標設定どうしようか前回は「不良率〇〇%低減」で取り組んだから,今度は「作業時間△△分短縮」でどうですかリーダーいいんじゃないんですかメンバーAメンバーBAfter工場現場にて今期は,我々の力で職場方針「品質不良◇◇%低減」を達成しよう!そのためにはもっと△△について知る必要がありそうですねリーダー机上の会合だけでなく,みんなで現場観察が必要ですねメンバーAメンバーBこんな状況で困っていませんかA社の製造部門の「がんばろうサークル」は,活動を始めて5年目です。メンバー間のばらつきはありますが,QCストーリーやQC手法については一通り使いこなせるようになっています。テーマ選定マトリックスなども活用しながら不良率の低減や作業時間の短縮などの問題をテーマに取り上げ,職場の問題解決とサークルの能力向上を基本方針に年間テーマ完結件数3件/年を目標に設定し活動を展開しています。しかし,テーマがなかなか決まらない,全員が集まれるサークルの会合時間が見つけられない,会合を設定してもメンバーが集まらないなどの問題があり,リーダーやベテランに活動がかたよりがちな状況です。テーマ完結後も活動報告書作成や発表準備などに追われ今一歩,活動が盛り上がっていないようです。メンバーの「やる気」が感じられず,「上司の指示で仕方なくやっている」といった状況です。活性化に向けて踏み出すにはサークルの現状を全員で話し合い,メンバーが感じているサークル活動のうまくいっていない点についての意見を出し合いました。多く意見が出たので,これを層別図解法(言語データの解析方法の一つ)で作図しまとめました。導き出した結論は,サークルが,依存型,他責型,指示待ちの体質になっている」というものでした。具体的には,報告・連絡・相談ができず周囲に迷惑をかける,後輩のミスを叱れず同じトラブルが発生するなど,その人にとっては気にならないレベルでも,実際には仕事や人間関係に悪影響を与えていて,それを自分の問題としてとらえていないことがわかりました。そこで,リーダーが支援者に相談したところ,自律型人財の話を勧められ,メンバー全員で検討を行いました。結果として,「自分で考え,自ら律して行動できる人財」が,我々サークルが目指すべき姿ではないかということになりました。具体的には,対話を重ね,全員でステップを踏んで挑戦することにしました。10QCサークルNo.706