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2020年4月号51連載講座PDCA目標達成標準化SDCAのサイクルにつなげる目標目標未達成目標を達成していない原因の明確化次のPにつなげて,さらにPDCAのサイクルを回す図・2PDCAのサイクルでのAの意味「問題」と「課題」とはどのように区別すればよいのでしょうか。現状②質問解説②日常生活の中では,問題と課題とを厳密に区別して使用している人は少ないと思います。品質管理においては,「問題」と「課題」とは区別しています。JISの定義(JISQ9024)を示しておきましょう。問題:設定してある目標と現実との,対策して克服する必要のあるギャップ課題:設定しようとする目標と現実との,対策を必要とするギャップすなわち,問題は目標を設定し,目標達成のためのプロセスを決めて実施した結果,目標とのギャップが発生したことをいいます。一方,課題は,新たに設定しようとする目標と現実とのギャップのことをいいます。問題解決と課題達成の定義もみておきましょう。(一社)日本品質管理学会の定義(品質管理用語JSQC-Std00-001:2018)では,次のようになっています。問題解決:問題に対して,原因を特定し,対策し,確認する一連の活動課題達成:新たな目標を設定し,その目標を達成するためのプロセスおよび/またはシステムを構築し,目標を達成する一連の活動問題解決は,設定してある目標とのギャップ(主に顕在化している問題)に対して速やかに対処することから,既存のプロセスやシステムを前提に,問題を引き起こしている原因を明確にして対策していきます。一方,課題達成は,新たに設定しようとしている目標と現実とのギャップが大きく,新たなプロセスやシステムの探索や構築あるいは既存のプロセスやシステムについて,その枠組みにとらわれずに現状を打破することが基本となります。前で解説したPDCAの考え方を具現化したのが,問題解決の手順,課題達成の手順などとなります。