QCサークル 2019年2月号(No.691)


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工程での不適合廃棄金額を減らす目的でパレート図を作成する場合,個数で表すか,金額で表すか,どちらがよいか考えてみてください。ある工程の損失をとらえたい場合,損失は個数・件数や時間でとるのか,あるいは金額に換算するかの検討が必要になる場合もあります。金額で比較することにより問題の大きさをより客観的に判断できます。損失個数・頻度が多くても,損失金額が少なければ,効果金額も当然少なくなります。表・2損失金額でのデータの集計項目個数損失単価(円)損失金額(円)累計金額(円)累積比率(%)エア漏れキズ汚れ作動不良しわ曲がりその他合計88452055155403,9601,8001,1005503001756008,4853,9605,7606,8607,4107,7107,8858,485表・2は表・1を金額に換算して集計した表です。表・1と表・2を比較すると件数の多い「汚れ」の対応を検討するよりも,損失金額の大きい「エアー漏れ」の対応を最優先すべきことくらいはわかります。図・2は表・1と表・2をパレート図にして並べたものです。個数と金額で比較すると取り組むべき不適合項目の優先順位も違ってきます。個数のパレート図損失金額のパレート図累積比率(%)製品名:期間:作成者:~その他曲がりしわ作動不良汚れキズエア漏れ(%)(円)損失金額累積比率その他~作動不良製品名:期間:作成者:しわ曲がりキズエア漏れ汚れ(個)発生個数図・2個数と損失金額の比較質問その①一体,どのくらいまで項目を絞り込むのですか?パレート分析の場合,一般的には累計比率が60〜80%くらいになるまでの項目について対応を検討することが推奨されています。図・2の損失金額のパレート図の場合ですと,「エ56QCサークルNo.691連載講座


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