>> P.11
連載講座QC検定受検講座~3級から2級へ~連載講座「QC検定受検講座~3級から2級へ~」小委員会メンバー委員長:須加尾政一委員:遊馬一幸,井上研治,大津渉,鈴木秀男,中島健一第2回QC七つ道具その1この連載講座も今月で2回目です。今月から再来月まではQC検定3級の復習を兼ねて(管理図以外の)QC七つ道具および新QC七つ道具について勉強していきます。今月のテーマはQC七つ道具のうち,パレート図,特性要因図,チェックシートです。表・1分類項目ごとのデータの集計個数累積数累積比率(%)項目汚れエア漏れキズ曲がりしわ作動不良その他合計個数のパレート図(個)パレート曲線または累積曲線発生個数パレート図職場には数多くの問題があります。しかしすべての問題を同時にまとめて解決することは,要員や予算,時間などの制約で現実的には困難な場合がほとんどです。そのような場合,会社経営,あるいはお客様や社会への影響度などを考慮して,影響の大きいもの,効果の大きいものを優先的に取り組むようにするのが一般的です。多くの項目の中から重要度の高い項目を選択し,そこへ経営資源(人,モノ,カネ)を集中させる,このことを重点指向といいます。そのために用いられる手法の1つにパレート図があります。累積比率(%)その他~作動不良各分類項目のデータ数を棒グラフ,累積数を折れ線グラフで表示します(図・1参照)。折れ線はパレート曲線または累積曲線といい,左縦軸で累積数,右縦軸で累積比率がわかります。2019年2月号55しわ曲がりキズ汚れ図・1不適合項目のパレート図間:エア漏れ製品名:期作成の手順としては,まずデータの分類項目を決め,分類項目別にデータを集計します。次に分類項目ごとのデータ数(個数,頻度,あるいは金額など)の大きい順に並べます。ただし,データ数の少ないものは「その他」にまとめ,最後に(パレート図にした時に右端に位置するように)配置します。もし,「その他」の項目のデータ数が大きい場合は,改めて「その他」の内容を分類していきます。累積数を算出し,累積比率(累積百分率)を計算します(表・1参照)。作成者: