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●第6393回QCサークル大会(東海支部愛知地区)からの推薦●体験事例1管理図などの情報から,異常の原因をつきとめ改善した事例試作品製作におけるロスタイムの低減化までの試作も行っています。スローガンとして「町一番の鉄工所」を掲げています。今回は部品加工の工程安定化について取り組みました。以前のテーマでの課題は「新人の意見が少ない」でした。テーマ選定燃料電池システムに用いる部品(以下「シャフト」)は,汎用旋盤で加工していますが,加工途中で停止してしまい,生産性への影響がありました。材料が変更された2月から停止によるロスタイム(月平均6.8時間)が増加していました(図・1参照)。累積比率(%)合計7.1期間:2021年2月〜4月作成日:2021年5月15日作成者:平野(H)時間図・1シャフトねじ切加工異常停止ロスタイムその他工具破損タップ停止現状把握現地・現物を観察したところ,加工の際の切粉(加工の際の切りくず)が排出されず加工時の負荷が大きくなっていました。シャフトの真円度を確認したところ,悪化していることがわかりました。そこで管理図の勉強会を行い,早速材料変更前の1月と材料変更後の2月の工程安定性を観察しました。Meisterサークルトヨタ自動車㈱本社工場●所在地:愛知県豊田市トヨタ町1●構成人員:男性10名●メンバー年齢:平均38歳●結成:2015年1月●テーマ歴:18件目●本テーマの会合回数:16回●1回の会合時間:60分(時間内)(時間内)こんな事例です燃料電池システムに用いる部品を加工している職場で,加工中の異常による加工停止の抑制に取り組んだ事例です。管理図による工程安定性評価やヒストグラムによる規格適合性をデータで見える化している点は,統計的工程管理のための基本的なステップに忠実であり,参考になるよい事例です。また,この取組みをとおして新人メンバーの育成も実現しているところも参考となります。職場・サークル紹介私たちは,生産設備の保全部品製作を担当しています。現在は燃料電池システムの商品その結果,1月は工程が安定状態でしたが,2月には異常判定が確認できました。2月の32QCサークルNo.752