QCサークル 2023年3月号(No.740)


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●第6350回QCサークル全国大会(本部主催宜野湾)からの推薦●体験事例1すぐやる改善に取り組んだうえで難題に取り組んだ事例全固体電池試作~コート液撹拌工数の削減~市にある日産総合研究所を拠点に,全固体電池の開発・試作に取り組んでいます。私たちのサークルは,安全で高出力かつ航続距離が長く利用できる次世代電池の試作検証を行っており,使用材料の特性や危険性に配慮しながら,メンバー全員が成長できるよう,「学ぶ・伝える・活用する」を合言葉に活動しています。背景とテーマの選定職場の課題を抽出したところ,全固体電池のコート液撹拌作業の負担が高いこと,コート液の生産計画が2倍になってくること,などがあがりました。サークルメンバー全員でマトリックス図を用いて評価したところ,職場方針にも合致していたことから,「全固体電池試作〜コート液撹拌工数の削減〜」のテーマに取り組むこととしました。また,サークルメンバーの知識レベルに差があり,経験の浅い4人のメンバーの知識の底上げも必要でした。知識を得て,伝えて,活用できるよう,人材育成を実施します。課題の明確化と目標設定充電可能な電池(二次電池)は,電極と電解質から構成されており,電極と電解質の間をイオンが行き来することで充電や放電を行っています(図・1参照)。電極(負極)放電放電イオン電解質充電イオン充電膜ができイオンが通りづらくなる電極(正極)図・1充電可能な電池(二次電池)の構造オイコスサークル日産自動車㈱追浜総合研究所●所在地:神奈川県横須賀市夏島町1番地●構成人員:男性13名●メンバー年齢:平均42歳●結成:2013年4月●テーマ歴:66件目●本テーマの会合回数:8回●1回の会合時間:60分(時間内)(時間内)こんな事例です作業時間の短縮に向け,できることをすぐやってみて,発見された課題をしっかりとQCストーリーに落とし込んで対応することで,作業の効率化を進めています。また,なぜそうなるのか,原理原則を追究し,原理を知ったうえで治具を自製するなど,現場密着型の活動をしている事例です。職場・サークル紹介当社は,山と川に囲まれ,自然を感じながらも商業都市として流通の拠点にもなっている厚木市にあり,排ガスゼロでクリーンな車社会を目指しています。先進技術開発グループは,神奈川県横須賀32QCサークルNo.740


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