QCサークル 2023年1月号(No.738)


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事例1「全員参加・全員が主役」のサークルを目指してグローリー㈱本社工場SMTサークル(第51回全日本選抜QCサークル大会より)当社は兵庫県姫路市にあり,「お客様の信頼と満足を得る,製品・サービスをタイムリーに提供」を品質方針に掲げています。「SMTサークル」は自社製品の頭脳ともいえる基板を実装するグループの男女5名で構成され,行動力と判断力でメンバーを引っ張る畑サークルリーダーを中心に,新人から中堅,ベテランとバランスのとれたサークルです。サークルが直面した壁・困りごと「SMTサークル」のみなさん〔いつしかメンバーは置き去りで,サークルリーダーとテーマリーダーだけの活動に〕入社5年目,サブリーダーに抜擢された私(松本)でしたが,長所でもある「みんなの意見を聞いて何とかしようとする優しさ」が,かえって進め方に迷ってしまう【決められないサブリーダー】でした。困惑しながらもテーマリーダーとして取り組み,何とか結果は出せたものの,気がつけばほかのメンバーは置き去りで,サークルリーダーと私の2人だけの活動になっていました。次第にメンバー間にも距離ができて他人ごとの状態。改めて「全員参加・全員が主役」の重要さに気づきました。活動を終えて…思い返せば…難しくてわからない!結果は出せた…でも,2人だけの活動やった任せる…置き去りにして,テーマ完了サークルのあるべき姿現状は…調査頼みたいんだけど…できる人がやればいいやん…全員が役割を持ち,一体となった活動“他人ごと”の状態“全員参加”,“全員が主役”の重要さに気づいた最初の活動後の気づき運営の工夫(1)〔新人の能力育成に向けた“小さくてもいい成功体験作戦”の実行〕学んだことを,講師・リーダーに「逆指導」成功体験作戦いいは,く徳とじょう作戦その②「1ヵ月体験ラインリーダー」作戦その①固有技術を「逆指導」で底上げ!浄徳の「成功体験作戦」開始!小さくても身につけておきたい3つの柱①基板実装基準②はんだ印刷とはんだ状態の関係③リフローによる部品への影響「全員参加・全員が主役」の活動に向け,まずメンバーの強みと弱みを把握。特に新人メンバーの浄サークルの中でも「手法や手順」,「業務である基板」などに関する知識が低く,「自信」を持てない状態でした。彼は会社の野球部でも主力選手として活躍し,動物的な勘とひらめきのセンスがありますが,苦手なことや興味のないことから逃げてばかりで思うように育ちません。そこで彼の得意なことへの積極性を活かして,“小さくてもいい「成功体験作戦」”で自信をつけることにしました。作戦その1として,学んだ固有技術が身についたかを確認するため,講師・リーダーへ逆指導することで底上げをはかり,その2として短期間ラインリーダーを体験させました。「メンバーの一段上の立場に立った時,全体を見るリーダーの仕事の大変さに気づけた」と行動が変わり始めました。リーダーの大変さに気づき,行動が変わり始めた覚悟を決めて,ラインをアピールしよう!10QCサークルNo.738


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