QCサークル 2022年11月号(No.736)


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運営・推進のページ2022年共通テーマQCサークル活動でできること!優秀事例紹介その1全日本選抜QCサークル大会(小集団改善活動)運営・推進のページ小委員会委員長/松田啓寿委員/遊馬一幸,石田太,上家辰徳,恵畑聡,小川慎一,小林晃はじめに11月,12月号では,全日本選抜QCサークル大会(小集団改善活動)から選んだ事例について紹介します。この大会は,管理・改善活動の事例を発表する大会とは異なり,QCサークルの運営と成長の過程を発表する大会です。これらの体験事例には,自分たちのサークルで活用可能な多くの知恵がありそうです。11月号では,第51回全日本選抜QCサークル大会の中から,コーセーインダストリーズ㈱「nico*2サークル」とアイシン軽金属㈱「ウインドサークル」の2事例を選びました。12月号では,第14回事務・販売・サービス[含む医療・福祉]部門全日本選抜QCサークル大会の中から,(公財)小倉医療協会三萩野病院「Link*Linkサークル」と第15回大会から,㈱富山村田製作所「ふきのとうサークル」の2事例を紹介します。運営・推進を担う立場での学びどころ「全日本選抜大会」は全国の9つの支部から推薦されたサークルによる発表大会です。サークル活動の中で直面した問題を,どのように乗り越え,レベルアップしたのか,世代交代や環境変化への対応,職場のチームワーク向上,職場の問題解決,リーダー・メンバーの成長など,優れた運営事例に触れることができます。―環境―•QCサークル活動や会合に必要なパソコン,ホワイトボードなどの備品をえる•発表大会やトップ診断,評価する場をつくり,サークルを褒める場をつくる―時間―•月1回,支援者や管理者を巻き込んだサークル会合を開催する•時間を与えることがQCサークル活動を活性化させるという思いは捨てる―教育―•講義資料はすべて自分で作成し,講義は自分の体験談を織り込む•QCサークル活動や知識を得る場をつくり,「学んで教え・教えて学ぶ」教育体制をつくる•推進者などを各部門に置き,教育やモラールアップをはかることで,活動の輪を広げる―情報―•支援者の情報量を武器にタイムリーかつ有効な情報をサークルへ届ける•日頃からサークルや関係者とよく対話をし,信頼関係と現状を把握するまた,運営事例とは「サークルの成長日記」ともいえるでしょう。サークル運営の知恵,工夫そしてたゆまぬ努力を見える化したものです。同じ悩みを持つサークルは運営事例から多くの知恵を得,解決のヒントを自サークルに取り込み,活性化につなげていくことができます。管理者やリーダーのみなさんは運営事例の中にある「人材育成のカギ」も見つけていきましょう(図・1参照)。―率先垂範―•やれでやるではなく,やるでやるを,自ら実践し,自主性の見本となる•やることを自分の言葉にして,行動する有言実行力図・1運営支援のノウハウこれらの優れた改善やサークルの成長の背景には,運営や推進を担う管理者がどのようなかかわりがあったのでしょうか。2022年11月号23


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