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運営・推進のページ2022年共通テーマQCサークル活動でできること!第4回QCサークル活動の悩みごと運営・推進のページ小委員会委員長/松田啓寿委員/遊馬一幸,石田太,上家辰徳,恵畑聡,小川慎一,小林晃1.はじめにQCサークル活動の悩みごとは,サークルによって様々です。また,企業・組織全体,事業所,部署,推進事務局,管理職,サークルリーダー,サークルメンバーと,立ち場によってもまちまちです。QCサークル本部が2018年に実施した,「第9回QCサークル活動(小集団改善活動)の全国実態調査」によると,活動時間に関するリーダーとしての困りごとに,「時間的余裕がない」,「テーマが予定通りに進まない」,会合を持つ時間がない」,テーマ完了までの期間が長くなる」,「自分自身の勉強時間がほしい」が,あげられています(図・1参照)。また,リーダーが仕事と職場環境に関して困っていることとして,時間的余裕がない」のほか,「勤務時間が特殊で会合が難しい」や「予定外の業務が多くて残業が増える」,があげられています(図・2参照)。(n=131,複数回答)051015202530354045(%)50(n=131,複数回答)(%)05101520253035404550時間的余裕がない自分自身の知識・能力不足メンバーの指導が難しい発表の準備が負担であるテーマが予定通りに進まないメンバーの負担感(やらされ感)が強い会合を持つ時間がないメンバーが会合時に発言しない次のリーダーを任せる人がいないチームの運営について,経験が足りないテーマ完了までの期間が長くなる人間関係高い目標を要求されるとつらい自分自身の勉強時間がほしいメンバーの入れ替わりが多いほかのメンバーと比較されるとつらいコスト削減のテーマが多い前後工程との調整が難しいサプライヤへの依頼が難しいその他該当なし時間的余裕がないテーマが予定通りに進まない会合を持つ時間がないテーマ完了までの期間が長くなる自分自身の勉強時間がほしい時間的余裕がない業務が異なる職場で,共通のテーマがない専門知識を習得する機会がない教育・研修がない勤務時間が特殊で会合が難しい予定外の業務が多くて残業が増える他部門(前後工程)との連携が難しい増産対応で疲労感が強いクレームやトラブルが多い設備が古く,ばらつきや不良が多いコストダウンが第一という雰囲気メンバーの配置替えが多い高い業績目標を与えられて,つらいメンバーの定着がよくないその他該当なし(%)45.0時間的余裕がない勤務時間が特殊で会合が難しい予定外の業務が多くて残業が増える13.013.0(%)48.126.021.412.27.6図・1リーダーとして困っていること図・2リーダーが仕事と職場環境に関して困っていること出典:QCサークル本部(編),「第9回QCサークル活動(小集団改善活動)の全国実態調査」,品質月間委員会(品質月間テキストNo.435)一部加筆,p.70,p.72,2018今回は,リーダーがもっとも多く感じている,活動時間に関する悩みごとに焦点を絞って,推進事務局や上司などの支援者が,リーダーやメンバーへどのような支援が可能なのか,考えていきたいと思います。2022年10月号23