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事例1.在宅勤務中のCADのトラブルに対処しよう㈱MaxWise技術部第1課Bチームサークル石田賢一さん1.会社紹介当社は岐阜市で,一般産業機械,自動倉庫,物流機器などの設計業務を受託しています。私たちのサークルは,各部門から選出された7名のメンバーで,全社的な問題や課題をテーマに取り上げて,日々の改善活動に努めています。2.改善事例の紹介(1)テーマ選定の背景石田さんコロナ禍の影響で,ほとんどの社員が在宅勤務をすることになりました。出退管理はE-mail,社内やお客様との打合せはWeb会議,といった形態で仕事を進めていると様々な困りごとが出てきました。その中でもっとも多かったのが,「CADシステムのトラブルを解消するのに時間がかかる」という問題です。通常勤務であれば,近くのベテランに“お願い,お任せ”していたことが,わが身に降りかかってきたのです。そこで,在宅勤務でも自分で対処できる,「CADのトラブルマニュアル」の作成に取り組みました(図・1参照)。(2)対策の内容次のようなステップで,当社独自のCADシステムに適応したトラブルの対処法をマニュアルにしました。①各自が経験したトラブルを集約し,カテゴリ別に層別(リーダーとのE-mail交信)②全員で問題を共有化し,トラブルごとの対処方法の検討と手順書の作成を分担(Web会議)③マニュアル案の作成と検討(E-mailとWeb会議)④疑似トラブルを想定して,各自がマニュアルに従って復旧(実施後のWeb会議で結果確認)⑤マニュアルの完成(全員にE-mail配信)(3)得られた成果在宅勤務がきっかけとなって,CADのスキルが向上し自己完結で対処できるようになりました(図・2参照)。市販の取扱説明書には記載されていない当社独自のソフトが組み込まれているため,今回のマニュアルは貴重な社内標準として活用できると思います。図・1トラブルマニュアル図・2CADのトラブル対処◎学びどころこれまで,当たり前でやっていたことが問題と気づき,メンバーのスキルを向上させた事例です。特に,在宅勤務の中でE-mailとWeb会議を駆使しながらマニュアルを作成している点に,前向きな姿勢がうかがえます。また,全社的な問題として,部門横断のメンバー編成が活かされている事例といえるでしょう。(構成河島和美)26QCサークルNo.723