QCサークル 2021年10月号(No.723)


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特集QCサークル活動の共有化により活動の輪が広がっています21世紀になり,はや20年が過ぎました。今世紀は世界全体が,環境・政治・経済などあらゆる部分で大きく変化しており,この変化はますます加速していくものと思われます。このような中で,日本も生き残っていくためには“JAPANASNo.1”といわれた過去の栄光を捨て,すべての分野で自ら変化していかなければなりません。日本は今までも多くの困難に遭遇してきました。先人たちはこれらの困難を全員の力と創意・工夫で乗り越えてきました。そしてこれからも生き残っていくためには,業種や会社規模などを超えたより一層の連携と改善が必要です。今回の特集では,従来より大手の製造業が中心となっていたQCサークル活動を中小企業や,製造業以外(今回は医療分野で紹介)にも活動の輪を広げるべくQCサークル北陸支部に拠点を置く4つの病院・企業の取組みを紹介し,導入の経緯や参考になる取組みや課題を共有化するとともに,今からQCサークル活動を加速させようとする中小の製造業や組織の一助となればと企画しました。また,これらの企業・団体を支援するためにはQCサークル本部や各支部・地区がどのように支援するかを再検討する機会となれば幸いです。(注記)QCサークル北陸支部では2018年から富山地区を中心に医療・福祉分野でのQCサークル活動の活性化に取り組んできました。紹介企業・組織読みどころ長岡赤十字病院集合することが難しくても情報共有の方法を工夫して残業低減を達成した事例です。お互い様の気持ちが,数値以上に職場のよい環境づくりに影響を与えています。福井赤十字病院コロナ禍でも感染拡大防止に努め,オンラインでの発表や,職員専用サイトを活用しながら,やり方を創意工夫し,QCサークル活動を継続しています。厚生連高岡病院病院全体で改善活動がこれから広まろうとする中,業務の垣根を越えた見える化で,業務負担も軽減しています。小松電子㈱1986年のQCサークル活動導入以来,今もなお全社をあげてQCサークル活動の推進・運営に積極的に取り組んでいます。生産技術スタッフで結成されたサークルが「現場の声を大切に!」をモットーに,現場の困りごとに耳を傾けて改善しています。(大澤勝実)北陸編集小委員会10月号特集メンバー委員長/大澤勝実委員/今西知行,岩井徹哉,笠原隆志,竹田広太朗,堂上雅幸,端﨑紀世志,山口尚人,渡辺行善2021年10月号9


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