QCサークル 2021年6月号(No.719)


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運営・推進のページ困りごと1.オンラインによる大会を開催するにはどうすればよいかオンラインによる大会開催を検討する場合,オンラインのセミナーやワークショップの進め方・手法を取り入れながら,今までの大会以上の効果を上げることが求められます。ただし,すべてを初めからオンライン化することはハードルが高く,こだわりすぎると開催自体も困難になります。集合型を残しながらオンラインを活用することを考えることも必要です。しっかりと感染対策がとれるのであれば,今まで通りの集合型で行うほうがよい場合もあります。目的,状況,今後の方針などを検討しつつ,進め方・手法を選択してください。◆目的・状況に合った開催パターンを選ぶ大会は,大きく分けて次の3タイプの開催パターンが考えられます。①感染対策をしっかりと実施した会場での大会入場時の消毒や発表者の飛沫対策,ソーシャルディスタンス確保など,今までと違う大会運営となるため,情報伝達自体が難しくなります。また,人数が制限されることで,参加者の人選,感染対策徹底のためのガイドライン作成など,今までとは異なる環境での運用検討が必要となります。【感染対策例】・体温測定のための体温計や,消毒用アルコール・マスクの準備(不織布マスク)・飛沫対策機材の準備(アクリル板,フェイスシールドなど)・登壇者や質問者の入れ替わりの際の消毒(プレゼン用リモコンやマウスやパソコン(PC),マイクなど)・会場の感染対策(消毒,換気,座席間隔の確保,人の動線の検討など)なかなか面白い発表だな感染対策は各社のガイドラインに従い実施することが求められます。また,換気,消毒など今まで実施していなかった作業も必要となるため,大会運営スタッフが今まで以上に必要となることも想定されます。会場の広さ次第ですが,参加人数を制限する必要が生じます。その場合には,当日参加できなかったメンバーへの発表・結果内容を伝える手段を別途用意する必要があります。ビデオ撮影,臨場感のある録画映像の編集,動画の配信方法などを考えます。また,会場で参加できなかったメンバーが,事後で質疑やコミュニケーションを行えるようなオンラインの手段を設けることも検討します。②会場とオンラインのハイブリッド会場は発表者(代表者のみ)と審査員,一般の聴講者はオンラインで参加するパターンです。聴講者が会場にいない場合は,発表の仕方,相手の伝達方向が違ってきます。また,会場の熱量がオンラインで伝わらなければオンライン聴講者が参加している気持ちになれないなどの影響が懸念されます。オンラインでは会場の雰囲気が聴講者に伝わりにくくなります。プロジェクターとPCで文字や図を表示して発表するという今までの形にこだわっていては,発表しているQCサークルの様子や思いがうまく相手に伝わらないことも少なくありません。たとえば,メンバーや日頃の活動の様子を録画した映像を準備してもらい,発表前に流すなど,今までの報告とは異なる手法を取り入れてもよいと思います。2021年6月号25


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