QCサークル 2020年8月号(No.709)


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連載講座連載講座エピソードを通して品質管理の基本と実践を学んで,QC検定に挑戦しよう!品質管理ではプロセス管理が大切だといわれますが,一方では不適合品(不良品)を検査で合否判定しています。検査の目的や考え方について教えてください。①質問解説①検査とは「適切な測定,試験,またはゲージ合わせを伴った,観測および判定によって,規定要求事項への適合を評価すること」です。つまり検査の目的は,品質標準などに適合しない悪い品質の品物やロットを後工程や顧客に渡さないという品質保証上の機能を果たすことです。また社内的には,検査の結果情報を関連部門に流し,次へのアクションとして悪いモノをつくらせない予防機能の一端を担っています(図・1参照)。第8回品質を保証するための検査比較品物あるいはロット全数または一部サンプリングサンプル品質特性の測定(試験)測定データ品物あるいはロットの判定基準処置(アクション)品物の適合・不適合の判定またはロットの合格・不合格の判定〔出典〕鐵健司著『新版品質管理のための統計的方法入門』日科技連出版社,P.220(図9.1)図・1検査とは検査を正しく行うためには,検査の対象となるモノへの要求品質が規格や仕様などによって明確になっていること,測定または試験の方法や判定基準が標準化されていることが必要となります。本来,良品をつくり込むためには,設計・製造における不良発生を防ぐプロセスを構築することが求められますが,すべてをプロセスでつくり込むにはコストがかかることが多く,検査で品質保証することも現実には実施されています。00年月号51


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