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販売部門調査項目を絞ってデータを収集・分析中部国際空港旅客サービス㈱令和☆トラベルサークル大場淑美さん/鄭てい嘉か文ぶんさん私たちは,中部国際空港の国際線搭乗待合エリアで,お土産物の名産品や銘菓を販売しています。「令和☆トラベルサークル」は,12名が「様々な国籍のお客様に満足のいただけるサービス」をモットーに,日々の改善活動に努めています。ストップ!サンプルだよテーマ活動の背景免税店は利用客も多く,レジでのスムーズな精算が求められますが,お客様が商品と間違えて商品サンプルを持ってきてしまうと,レジを止めて商品と交換しに行かなければなりません。この間,お客様を待たせてしまうためテーマに取り上げました。しかし,私たちには,“いつ(曜日や時間帯),誰が(性別や年齢,国籍),何(品目,メーカー)”を間違えたのか詳しく調大場さん(左)と鄭さん(中)右は世話人の田村さん査する時間がなく,いかに効率的な調査をするか悩んでいました。現状調査の工夫そこで,「どの商品サンプルを間違って持って来たか」という銘柄に絞った調査を10日間実施し,そこから特徴をつかんで活動を進めることにしました。10日間で130件の間違いがあり,それを銘柄別に見ると,チョコレートブランド名せんべいB社C社A社461515カステラ間違い件数3つの視点をまとめると……調査期間5月17日〜5月26日売上個数間違い率0.12%0.80%1.57%サンプル間違い率合計対応時間(秒)2.09%7.50%2.50%3,1288259904,9431.間違いの総数が多いのは,「A社チョコレート」2.商品サンプルが少ないのに間違いが多いのは,「B社せんべい」3.売上げ個数の割に間違いが多いのは,「C社カステラ」4.この3銘柄での間違い(76件)で全体の60%を占め,その対応に要する時間の試算結果は,約83分/日合計76間違い件数合計130件に対し58.5%対応時間8,273秒に対し59.7%「A社チョコレート」・「B社せんべい」・「C社カステラ」の間違いを合わせると全体の約60%を占めている!データ分析から3銘柄を抽出BeforeAfter①②の工夫サンプル配置のルールサンプル設置案内POPがある商品はサンプルを置かない!サンプルを置かない勇気を持つことが難しい点です!これらの結果から,「3銘柄の間違いが多い」を問題点として活動を進め,「サンプル数と配置を決める・容易につかめないように固定する・わかりやすい表示を貼りつける」などの対策によって,3銘柄の間違い件数を「ゼロ」にすることができました。成果いくつもの問題点が予想されて,何を調査したらよいのかに悩みましたが,重点指向で銘柄を絞ったことで,間違いの多くを解消することができました。また,サンプルの配置がわかりやすくスッキリし,全員の達成感につながっています。学びどころより確かな問題点を抽出するには,多方向からの層別が求められますが,この事例のように,データ収集の時間に制約がある場合には,調査項目を絞ってもよいでしょう。重点指向で大きなものから手を打って,少しでも早く解消したい時に有効です。3銘柄の間違いをなくす対策内容手に取って商品の中身は確認できるけど,持ち出しにくい,という絶妙なラインをねらう!“サンプル”という文化が中華圏にはない?☆韓国語追加☆イラスト追加☆「持出し禁止」をどの国のお客様にもわかりやすく作成!わかりやすい表示に変更文章で表記③(構成戸屋一彦)2020年6月号11