QCサークル 2019年9月号(No.698)


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クル」はこの中のA班メンバーで構成されています。私(宮内)は入社以来QCサークル活動を18年経験し,サークルリーダーを担当しています。メンバーは11名で,私を含め若い古参メンバーと年配の新参メンバーに分かれており,経験年数と年齢が逆転しているのが特徴です(図・2参照)。しかし,かみ合わない歯車…3.新体制で活動を始めたものの,意見が出ず会合がうまく進みません。テーマリーダーの阿部さんは「みんな何も言ってくれない」と悩む日々。悩んだ私は皆の意見を聞いてみると,若い古参メンバーからは,「先輩にはアドバイスしづらいですね」,年配の新参メンバーからは,「工程の知識が浅いから発言できないし,若い者に自分から聞けんしな」,という意見。経験年数と年齢の逆転が災いし歯車がかみ合いません(図・4参照)。図・2経験と年齢が逆転2.1期目,新参メンバーのレベルアップ今までの活動を振り返ると,若い古参メンバーは活発に活動していましたが,年配の新参メンバーは積極的に参加できていませんでした。その結果メンバー間には大きな実力差ができていました。1期目の活動ビジョンを「新参メンバーの能力を引上げ,一致団結しサークル全体の成長をはかる」としました。そして活動に際し,新参メンバーにも役割分担をしてもらうことにして,工程経験の長い阿部さんをテーマリーダーとしました。阿部さんを中心に新参メンバーが活動し,古参メンバーがサポート役になることにしました(図・3参照)。経験と年齢が逆転歯車がかみ合わない図・4かみ合わない歯車4.「ペア制」の導入「教育をする人を明確にすれば,先輩たちにもアドバイスしやすいのでは」という意見から,ペア制を試してみることしました。早速,「サークル知識」,「QC知識」,「職場知識」に分け,新参メンバーと古参メンバーでペアを組みました。その結果,古参メンバーがサポート!新参メンバーは積極的に参加できるようになりました。改善事例①5.「湿式粉砕機のオーバーホール時間短縮」2017年2月からの増産に向けて,生産時間のロスをなくすために非稼働時間の短縮が必要です。現状の非稼働時間のうち湿式粉砕機のオーバーホール作業が全体の61%を占めていることに着目し,テーマを「湿式粉砕機のオーバーホール時間短縮」としました図・3新参メンバーをレベルアップさせたい現状把握したところ,オーバーホール作業(図・5参照)。26QCサークルNo.698


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