QCサークル 2022年2月号(No.727)


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特集私たちのQCサークル活動の自慢は「ここ!」事例2交替勤務の弱みを「サブサークル活動」でクリア愛知製鋼㈱材料試験技術部「チャレンジサークル」澤田学さん会社と職場の紹介当社は,愛知県東海市を拠点に,鋼材・鍛造品・電磁品などを製造する特殊鋼メーカーです。私たちは,材料試験技術部の分析試験技術課に所属し,主に鋼材の成分分析を担当しています。「チャレンジサークル」は,17名(平均年齢32才)で日々の改善活動に努めています。活動の特徴1.背景と経緯私たちの職場は,交替勤務の65名が3つのサークルで活動していましたが,大所帯・勤務時間の差・年齢構成のかたよりなどから会合が難しく計画的に活動が進まない,という課題がありました。そこで,サークルの中を「サブサークル」に分割して少人数で活動する仕組みに改めました(図・1参照)。サークルの全体会合で方向づけしたメインテーマを,サブサークルが自分たちの業務に落とし込んで取り組むというものです。2.仕組みの内容◎サブサークルの編成澤田さん勤務サイクルの同じ係や班を括りとして,4名程度で編成します。また,ベテラン・中堅・新人のバランスを考慮します。材料試験技術部部品評価技術課試作製造技術課分析試験技術課◎組織の運営サークルリーダーが,サブサークル全体を統括して,進捗管理や助言を行います。◎サークル会合全体会合:1回/2ヵ月,1時間程度サブ会合:3~4回/月,1時間程度◎テーマの選定評価解析係試作製造係無機分析係製品試験係寄鍋サークル(28名)チャレンジサークル(17名)クエンチングサークル(20名)分割化分割化分割化サブサークル(5サークル)サブサークル(4サークル)サブサークル(5サークル)図・1サークル編成の比較サークルの全体会合で,職場の問題・課題や上位方針からメインテーマを決めます。サブサークルは,メインテーマに沿った自分たちの案件をテーマに取り上げます。◎支援者とのコミュニケーションタイム月1回,サブサークルごとに行われ,活動の報告や困りごと相談などについて,支援者からのアドバイスを受けます。活動の進捗状況を確認する場にもなっています。3.得られるメリット少人数でスキルバランスがとれたメンバー構成となり,何でも気楽に話し合える活動になりました。また,ベテランのスキルを学びながら身近の困りごとが改善できるので,やりがいがあります。年3件のテーマ完了目標も達成できるようになりました。学びどころQCサークル活動は,「同じ職場で同じ仕事をする5~7名が望ましい」のですが,単に分離したり分割しては副作用も生じます。この事例では,交替勤務という大きな共通の枠組みを活かしたうえで,サブサークルによる活動の共有化が工夫されています。それが,支援者とのコミュニケーションの充実にもつながっています。(構成今枝いち子)2022年2月号11


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