QCサークル 2021年4月号(No.717)


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特集日常管理の基本に戻ろう〜維持・改善・標準化の重要性〜ものづくりやサービスの提供など,いずれの現場であっても,私たちは後工程を含む顧客のニーズに合致あるいはそれを超えたものやサービスの提供を目的として(作業や仕事を含む)日常業務に励んでいます。また,その中で,「私は何をしたかではなく,私は何を期待されているか」を自問自答しながら業務を遂行している方も多いことでしょう。経営学者のドラッカーは5つの習慣の一つ“汝の時間を知れ”において,“私たちは何のために仕事をしているか,何をなすべきか,本来なすべきことは何かを明確にしなさい”と語っていますが,自工程完結を提案されたQCサークル本部長の佐々木眞一氏が“八百屋の親父はなぜ元気か”の中でいわれる“業務目的の明確化”に通じるQCサークル活動(小集団改善活動)によって業務が楽しくなるかどうかが原点です。一方,私たちの業務を規定する業務標準には,それを確実に遵守できれば顧客満足(笑顔)につながるはずなのに,「作成された標準は“過去の遺産”であって,激しく変わる顧客ニーズや職場環境の変化に合致したものとは限らない」という問題が潜んでいます。そのため,業務目的〈顧客ニーズの実現〉を起点とした標準作成(Standardize)→標準に基づく業務実施(Do)→結果確認(Check)→処置(Act)としての「知の獲得(標準化)」と「失敗原因の究明による再発防止」に至るSDCAサイクル〈日常管理〉の更なる強化が求められています。しかし,このことは,QCサークルの推進者・リーダー・メンバーのみなさんにとって,視点・視野・視座をほんの少し変えれば難しいことではないでしょう。この特集では,顧客ニーズや職場環境あるいは働き方の変化に対して,現場第一線でなければできない「諦めていた(慢性)問題への再チャレンジ」や「気づかなかった問題・顧客ニーズの顕在化」を通じて,「真に顧客に貢献する」,「守れる業務標準の構築」,「その維持・改善・標準化」を通じた日常管理の更なる強化に参考となる6事例を紹介します。日常管理の基本は,図・1から図・2への脱却にあるということが実感していただけるものと確信しています。ぜひ,最後までお読みください。ACSDACPDACPDACSDACPD潜在問題の見える化,迅速解決・標準化による日常管理の強化ACSDACPDACSDACPDPD図AC・1守りのSDCA図・2攻めのSDCA(猪原正守)近畿編集小委員会4月号特集メンバー委員長/猪原正守委員/北川泰弘,楠和彦,榊秀之,島田茂雄,清水義浩,高木美作恵,名倉三加代,花田貴志,山㟢崇,山来寧志2021年4月号9


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