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では,問題解決について具体的に現状の把握と目標との対比を見てみましょう。特集QCストーリーを使いこなそう!④①②③良い目標(あるべき姿)現状近い将来現状将来の目標(ありたい姿)図・1目標に対する現状の把握イメージ図図・1は現状や近い将来に目指すレベルを棒の高さで示しています。目標は「あるべき姿」と「ありたい姿」で矢印は目標に対するギャップです。先ほどの登山ルートの決め方をイメージしながら「登山ルート」を問題解決のための「QCストーリー」に置き換えてみます。①問題解決型一般的に目標とのギャップは悪さであり,その原因を取り除けば目標に到達します。目標に対し,達成できない原因がつかめず,要因解析・検証が必要な場合に用います(ルート①に相当)。②施策実行型悪さは,上記と同じですが,目標に対し,現状把握(現状分析)の際,要因が見えた,対策のねらい所がわかった場合には,即,対策の検討を行うことができます(ルート②に相当)。③未然防止型起こった問題ではなく,起こりそうな問題に対して事前に手を打つことを考えます。目標に対し,今後,未達や悪化のリスクが予想され目標未達になる前に,改善の機会(プロセスの見直し)を見つけて未然に手を打つ場合。新製品や新サービスをトラブルなく立ち上げるのもこの考え方が必要になります(ルート③に相当)。④課題達成型一般的には,悪さを感じてないことが多く,あるべき姿(よさ)を追求することが目標達成のためには必要です。目標に対し,今までのやり方にとらわれず,新たなやり方や対応策を追究し,最適案を考え実行する場合に適用します(ルート④に相当)。(川島英昭)2020年2月号11