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こんな事例です現状把握しようとしても定量的なデータがとれず,未解決のままになっていた問題に対し,「絶対解決するぞ!」とメンバーが意気込み,サークルの力を結集して定量データをとるための測定器を製作し,真因を追究して改善した事例です。を繰り返すばかりで,原因究明も対策もできていないという,ライン立上りからの未解決問題でした。今後,生産台数の増加も見込まれること,この品質不良が発生すると,その対応に8時間を超える処置工数がかかることなどから,早急な対応が必要でした(図・1参照)。((h/台14121010h8h衣浦工場車両工場多大な処置工数(対象)86420ライン立上り2014201520162017(年)立上りからの問題(台)20151050図・1発生状況と処理工数3.現状把握車のエンジンは,安全確保のためシフトレハッピーサークルトヨタ自動車㈱衣浦工場●所在地:愛知県碧南市玉津浦町10-1●構成人員:男性4名●メンバー年齢:平均35歳●結成:2015年1月●テーマ歴:6件目●本テーマの会合回数:15回●1回の会合時間:60分1.会社・職場紹介私たちは,愛知県の三河湾に面し,古くから醸造が盛んな碧南市にある衣浦工場で,自動変速機(AT:AutomaticTransmission),無段変速機(CVT:ContinuouslyVariableTransmission)などの変速機を生産しています。私たちの職場は完成した変速機の性能評価,変速機の品質問題の調査解析を行っており,サークル診断の結果,「他部署との連携」,「専門知識」や「解析力」に弱みがありますが,団結力の強い男性4名のサークルです。2.テーマの選定メンバーが取り組んでいる品質テーマを洗い出し,マトリックス図で評価したところ,車両「Nポジション」エンジン始動せず」がもっとも緊急性が高く重要度も高い問題であることがわかりました。この問題は,サークルの「解析力が弱い」にも関わる問題で,不具合が発生したらスイッチユニットを8時間かけて交換していますが,交換したスイッチユニットの再検査を行っても正常なため,「不具合発生」→「交換」→「調査」→「原因不明」→「不具合発生」32QCサークルNo.699●第6104回QCサークル大会(東海支部主催)からの推薦○×判定を定量判定化し慢性不良を解決した事例お客様の信頼を掴み取れ!〜車両「N(ニュートラル)ポジション」エンジン始動せずの撲滅〜体験事例1