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特集誰にでもできるアイデア発想アプローチはじめにみなさんはQCサークル活動(小集団改善活動)で「楽しく改善ができていますか?」また,「仕事も楽しくできていますか?」こんな問いかけがあったら「はい,楽しんでいます!」と答えられる方は少ないのではないでしょうか。QCサークル活動や仕事が楽しくできることは,会合や意見交換の場で自分の思いやアイデアがしっかり相手に認められているからだと思います。自由に発想したアイデアを考えるには職場環境や会合の雰囲気など,メンバーがいろいろなアイデアを出しやすくなるような“場づくり”が必要になります。アイデアが出やすくなるようなブレーン・ストーミング法を用いて多くの意見を出し合いましょう。また,物ごとの欠点や不満をキッカケにしてアイデアを出し合うことや自分自身の夢や希望をキッカケにして前向きなアイデアを出し合うこともできます。現状を見直して,そこから考えられる事由や原因,その改善とそれを実現するための方法などの組合せによって,アイデアを収束しながら発想していくこともアイデア発想の進め方です。さらに一つの要因から多くの対策を見つけ出す際にも様々なアイデアが必要で,基本項目に沿って系統的に整理し具体的な実施項目を絞り込むことも,アイデア発想法として有効です。QCサークル活動で成果につなげるためには,改善の中でいかに“アイデアを多く出せるか”が重要で,ほかのメンバーの意見をヒントにさらにその意見に自分のアイデアをつけ加えて検討していくことができれば,成果につながるアイデアが多く出てくると思います。世の中には様々なアイデア発想法が紹介されていますが,今月号ではその様々なアイデアを考え出すために有効なツールを紹介します。これらのツールは,QCサークル活動だけでなく,各職場内の業務でも大いに役立つものなので,ぜひ参考にしてみてください。多くのアイデアを引き出すための工夫として,以下のような自由な発想をする場づくりと4つの発想法を紹介します。方法自由な発想をするための場づくり:楽しい活動にするための出発点ツール1ブレーン・ストーミング法:誰でも容易にアイデアを発想できるツール2欠点列挙法・希望点列挙法:物ごとの欠点や不満をキッカケにしてアイデアを出し合う。また,自分の夢や希望をキッカケにアイデアを出し合うツール3チェックリスト法:事前に設定された項目に沿ってアイデアを生み出していくツール4系統図法:出されたアイデアを整理し,可視化してメンバーで共有する(佐藤直人)関東編集小委員会10月号特集メンバー委員長/佐藤直人委員/綾野克俊,小林孝,永春和弘,野上真裕2019年10月号9